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○監修者プロフィール

長田​清

長田クリニック院長

那覇市出身。徳島大学医学部大学院にて大脳生理学、睡眠を研究。医学博士、精神科専門医。東京都立松沢病院、林道倫精神科神経科病院、沖縄県立精和病院勤務の後、那覇市内で心療内科クリニックを開業。臨床ではカウンセリングに興味を持ち催眠療法、家族療法、認知行動療法、内観療法、心理劇、トランスパーソナル、瞑想、ヨガ、NLP、EMDR、解決志向アプローチ、ポジティブ心理学他、多数の心理療法を実践。薬は利用しながらも薬に頼らず、患者さんの希望、目標、解決をサポートする。ユーモアが希望には必須と考え、明るく・楽しい診療を心掛ける。歌謡曲をカウンセリング的に解釈した歌謡医学エッセイ『歌は世につれ予は歌につれ』(幻冬舎)の著書あり。

〇監修者コメント

 幼い頃は日暮れまで外で遊び、家に帰ると温かい食事が待っていて、満腹になるといつの間にか眠って朝までグッスリ。お日様の動きに沿った生活は、遊び、食事、睡眠が中心で、眠れないことなんてありませんでした。しかし現代社会の生活は、自然な日周期に従うことなく、変則的な仕事時間に合わせて時間が切り取られ、眠気や疲労感を無視して身体を酷使します。食事もゆっくり炊き上げて作るというより、手っ取り早く口に放り込めるものが求められます。仕事や人間関係による精神的疲労と、多くの享楽的な刺激にさらされ、心安まらず眠れぬ夜を過ごす人も多いことでしょう。

「睡眠」は眠りたいから眠るというように、意志で簡単に統制できるものではありません。眠りを誘うのは日内リズムによるメラトニンなどの影響もあるし、体温の日内変動の支配も受けます。日中の活動による疲労物質の蓄積も関係し、精神的な興奮の刺激も受けます。「睡眠」は簡単そうで意外に難しい活動なのです。

それでもどうにかして質の良い「睡眠」を取りたいものです。基本は休息を求める生理的な反応ですから、それを阻害する要因を除去することが大切です。そして身体の要求する安心、くつろぎが眠りを誘うので、リラクゼーションも重要です。入浴、食事、ストレッチなどのボデイケアと共に、脳の興奮を鎮めるヒーリングタイムも必要です。眠る前の15分~20分間、良質な音楽を聴いて安らぐ習慣をつけましょう。

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